2010年11月のアーカイブ


友愛こそ教育の中心に・・・・これが私の主張です。

失敗を恐れる若者

「チャレンジをしたがらない生徒が増えてきている」
3校ほどの女子高生の受験指導している先生方から、最近こんな話を聞きました。多くの生徒が安易に「推薦入試」に流れるそうです。
よく聞いてみると、彼女たちには行きたい大学があるものの
「受験に失敗するのが怖い」
と、受験が近づくにつれ、どうしても本気が出せないと言うそうです。さらに詳しく聞いてみますと、どうやら彼女たちは中学受験や高校受験で失敗した心の傷が癒えず、大学の受験の緊張を避けていることがわかりました。

内向きになる若者

私は去年、ニュージランドに行く機会がありました。
現地では、日本からの留学生の数が極端に少なくなった、ということを聞きました。それに比べ、人口が日本の半分くらいしかない韓国の留学生の数は、日本の何倍にもなっているというのです。日本の留学生の数は減る一方ですが、中国やインド、韓国からの留学生は増え続けているということでした。
また一方、企業でも海外へ出張を希望する社員が少なくなっているということが先日テレビで報道されていました。国際化の流れの中で日本の若者は、なぜか、内向きになってきているようです。

若者の心を強く

このような状況をどうにかしたいと、私は大阪と東京の女子校で数々の試みを繰り返してきました。
幸いなことにその試みは功を奏し、学問の面では、難関といわれる大学の合格者を11倍にすることができました。
しかし私は、子どもたちに無理矢理勉強を押しつけて、叱咤激励したわけではありません。
「頭を鍛えるためには、まず心を鍛えること」をモットーに、まずは人間としての成長を促したのです。

私が出会った生徒たちは、生徒同士がもめあって、ぶつかり、いさかいを起こし、沢山のトラブルを乗り越えてきました。
その中で、お互いが持っている「苦しさ」や「弱さ」、「悲しみ」や「優しさ」といった「本音」を実感することで、他人の気持ちをリアルに理解することができたのです。その結果、苦しい受験もみんなで支え合って乗り越え、「11倍」といった結果にも結びついたのです。

若者が本音で付き合い、ともに生きる喜びを感じる世界を広げていく。
そんなことに少しでも役立てればと思い、このブログを立ち上げました。

平成22年11月吉日 山本喜平太